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タニガワナマズ

Silurus tomodai  Hibino and tabata 2018

ナマズ目ナマズ科

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解説

全長45cm程に成長し、雌の大きいものでは60cmに達する。琵琶湖の固有種であるイワトコナマズとは近縁な関係である。東海地方と新潟県、長野県に分布する。主に河川上・中流域の流れのある岩場に生息している。容姿は分布域の東西で異なる様だが本種の系統地理や個体群間の形態的差異に関しては未報告である。肉食性で夜行性。2018年に記載された、比較的新しい種類。

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▲頭部の様子。目が真横に付いており、その両目の間隔は広い。また、目の位置で少し窪み、吻までやや伸びる独特の形状をしている。全体的な頭部の形状はイワトコナマズに近いが、下顎の突出が弱い点が異なる。

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▲卵。橙色で粘着性は弱く、水底の落ち葉と同化して見つけにくい。

▲孵化1カ月過ぎの個体。尾は長く、目はこの頃には横向きになっている。

▲10cm程の未成魚。イワトコナマズの様に頭部は小さい印象。

各地域のタニガワナマズ

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三重県のタニガワナマズ(18cm程・雄)この地域に分布するタニガワナマズは顔に丸みがあり、下顎も分厚く、各鰭も大きさが控えめな為、どちらかと言うとナマズ Silurus asotus に似た雰囲気を持っている。身体は非常に細長い印象を受ける。

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静岡県のタニガワナマズ(15cm程・雄)。岐阜県や愛知県、静岡県など、分布域の東側に生息するタニガワナマズは三重県のタニガワナマズより顔が尖り、下顎が薄い様に感じる。またやや体高があり、尾鰭も大きく広がる為よく目立つ。以上の特徴から近縁種でもあるイワトコナマズにとてもよく似た容姿をしている。

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日本海流入河川(信濃川水系)のタニガワナマズ。タニガワナマズは東海地方のイメージが強い魚だが、新潟県や長野県にも分布し、こうして日本海側の河川にも分布している。東海地方のタニガワナマズよりも寸胴な印象を受ける。移入でナマズが帰化している河川だと、交雑したものは形態的な特徴が曖昧になり、一気に識別が難しくなる。

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